精巣がん 特徴 非常にまれながんですが、罹患する年齢が青壮年層であること、急激に進行し、治療が遅れたり、的確でない場合は致命的である点などを考慮すると、充分に留意しなければならないがんです。集学的治療と抗がん剤による化学療法の進歩で、進行期のがん(リンパ節転移や肺転移などがある場合)でも治癒できるようになったことは特記すべき泌尿器科癌治療の進歩です。
症状 痛みや発熱を伴わない陰嚢の腫大が主な症状です。肥大した陰嚢内には固いしこりが認められます。
精巣がんとは異なる疾患である精巣上体(副睾丸)炎や精巣軸捻転でも同様のしこりが見られますが、多くの場合痛みや発熱を伴います。また、無症状のままで陰嚢内にしこりが発生した場合にも結核性精巣上体(副睾丸)炎 、睾丸周囲の静脈が怒張・うっ血している精索静脈瘤、睾丸の周りに水がたまる陰嚢水腫の場合がありますので、これらとの区別が必要です。
当院の
検査
まず、触診でしこりの有無を確認します。超音波検査により腫瘍(がん)と水腫を区別することが出来ます。また、血液検査(腫瘍マーカー)によりがんの有無を調べます。
精巣がんが見つかった場合は、胸部X線撮影、腹部超音波検査により、がん転移の有無を調べる必要があります。